PLAISIR – CHOCOLAT
PLAISIR – CHOCOLAT
悦楽 – ショコラ
ドキッとするほど濃厚な味わいとそれでいて軽やかな口当たり。ふたつを調和させることによって重たいチョコレート菓子が苦手という方にも愛していただけるケーキを目指しました。アステカ神話より伝わるチョコレートの誘惑に身を委ね、甘やかな余韻に浸りながらご賞味ください。
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商品概要
内容量
1本(350g)
原材料
チョコレート(フランス製造)、砂糖、全卵、バター、小麦粉、アーモンドパウダー、洋酒、バニラペースト、塩/膨張剤、乳化剤、香料、(一部に小麦・乳成分・卵・大豆・アーモンドを含む)
アレルギー
小麦・乳成分・卵・大豆・アーモンド
賞味期限
解凍後は風味が損なわれないうちに、できるだけ早くお召し上がりください。
保存方法
冷凍(-18℃以下)で保存
解凍後は冷蔵保存をおすすめします
味わい方
冷蔵庫での保存をおすすめします。夏場は冷凍庫でもよいかもしれません。召し上がるタイミングによって、味わいは異なります。冷蔵庫や冷凍庫から出してすぐなら、粗く刻まれたチョコレートのガツンとくる濃厚さが、室温に戻るちょっと前なら、チョコレートはもちろん、コニャックとバニラの香りの滑らかな口当たりが、それぞれ楽しめることでしょう。室温に近ければ近いほど、生地はしっとりしてきます。大切な友人とワインを酌み交わす、親密な時間のお供に。
神が恵んだ甘い誘惑
How it started
はじまり
「デザートとは何だろう?」
ガトー・ド・ボヤージュ・シトロンに続くお菓子を考える中で、私たちは改めてその本質を問う作業と向き合うことになった。
「そもそもフランス料理のコースで、最後に必ずデザートが提供されるのはなぜだろう?」
これは食文化の違いによるところも大きいかもしれない。
日本料理では、砂糖や塩を使うため、食事にも自然と甘みが出る一方、フランスでは料理に砂糖を使わず、塩辛いものが多い。デザートには、しっかり糖分を取るための役割が与えられているのだろう。
Art de vivre
豊かさに溢れる暮らし
だけど、私たちにとってより興味深いのは、レストランだけでなく一般家庭でも同じことが起きているということ。甘いヨーグルトやフルーツなど種類は多岐にわたるものの、ほとんどの家庭では夕食後に甘いものを食すのだ。
「甘いものを食べないと食事は終わらない」
そう考える人も少なくないと聞く。つまり、家族をはじめ食卓を囲むメンバーとの、親密な時間のフィナーレを飾ることこそが、デザートの本質なのかもしれない。
フランスには「Art de vivre」という慣用句がある。ニュアンスとしては英語の「ライフスタイル」みたいなものだが、そこに「Art=芸術」という言葉を選ぶセンスはとてもフランス的だと思う。
何気ない日常の中に美を見いだし、豊かに彩っていくこと。それがフランス人が先祖代々受け継いできた「生きる技術」なのだ。
楽しい食事の時間の最後の1ピースを、甘美なデザートで締めくくることもまた、「Art de Vivre」と呼べるだろう。
では、家庭での食事のフィナーレを飾るにふさわしいどんなデザートを、私たちは提案できるだろうか。
Brigade de cuisine
まるいチームワーク
「未だかつて日本に存在したことのない、「ホンモノ」のガストロノミーの世界を表現すること」
私たちはアトリエ KOTOを通して、その夢を実現させたいと思っている。その際、重要な鍵を握るのは、厨房におけるチームワークだ。
日本のレストランには、シェフが絶対のトップとして君臨する縦社会が強く残っている。ゆえに、下につく者がクリエイティビティを発揮しきれないこともしばしばだ。
だけど、私がフランスで体験した厨房のチームワークはもっと丸い。
それぞれに比類なき個性を持つ者たちが、技術力やセンス、そしてフランス人ならではのおしゃれへの意識の高さを、適材適所で発揮していた。
デザートに目を移せば、象徴的なのはどのレストランにも必ず、ショコラティエがいること。日本ではパティシエが兼ねることも多いが、フランスのレストランにおけるチョコレートのお菓子作りは、専門家の聖域なのだ。それは美味しいチョコレートを作る作業が、いかに繊細で奥深いかをも物語っている。
私たちのチームには、まだチョコラティエがいない。だけど、フランスの厨房で独自の位置付けを持つチョコレート菓子に挑戦することは、私たちの”丸いチームワーク”を表現するための重要な一歩になるかもしれない。
「そうだ、一度食べたら虜になる、濃厚なチョコレートのお菓子を作ろう」
Philosophy
料理は哲学
かくして、ガトー・ド・ボヤージュ・ショコラのレシピ作りが始まった。旗振り役を担ってくれたのは、私たちのチームの誰よりもお菓子を愛してやまないパティシエだ。
ドキっとするほどのチョコレートの濃厚さと、それでいて軽やかな口当たり。目指したのは、これまでありそうでなかったそんな味。
そのため、材料の分量は1グラム単位で調整を重ね、来る日も来る日も混ぜ方を研究した。結果、一般的なチョコレートのケーキより粉の量は少なく、チョコレートの比率が高くなっている。隠し味には、コニャックとバニラも入れた。
こうして仮説と検証を繰り返しながら、理想的な答え=味を導き出す作業をするたび、つくづく料理は哲学だと思う。
正直に告白すると、私は濃厚で重たいチョコレート菓子が苦手だ。
そんな私でも「美味しい、また食べたい」と心から思える自信作ができあがった。
Mythology
神話に思いを馳せて
チョコレートをめぐる歴史は、とても古い。
南米大陸でカカオの栽培が始まったのは何千年も前で、13世紀頃になるとメキシコで栄華を誇ったアステカ文明の中で、飲料として発展したそうだ。
アステカ神話には、ケッツァルコアトルという農耕神が天からカカオを持ち帰り、人類に恵んだという挿話がある。
だから、アステカにおいて、カカオは神秘的なパワーの象徴であり、神々への供物として捧げられていたという。
カカオがヨーロッパに広がったのは、アステカ王国がスペイン軍の侵略によって滅亡した16世紀初頭のこと。
以後、カカオはココアやチョコレートなど、世界中で愛されるデザートへと進化しながら、人々を甘い誘惑へといざない続けている。
いにしえの神秘に思いを馳せながら、このチョコレートケーキで親密な時間のフィナーレを飾っていただけたら。
ワインとの相性も抜群だ。